무기 팔지 마세요! / 위기철 を読んで【韓国書籍】
52冊目
무기 팔지 마세요! / 위기철
武器を売らないでください! / ウィ・ギチョル
「9歳の人生」がすごく良かったウィ・ギチョル作家。
こちらも児童向けの本ですが、大人が読んでもしっかり読み応えのある、とても良い本です。
(ただ政治的主張がわりと強いので、正反対の主義の方だとしんどいかもしれません……)

内容ももちろん面白いのですが、韓国語多読の教材としても非常に優れています。
多読教材として完璧な理由
- 239ページと、負担にならず、飽きる前に読み終えることができる、多読に最適なページ数です
- 少し大き目の文字で、ところどころ挿絵つきページがあります
- 子どもが主人公なため、難解なことも分かりやすい言葉で描かれています
- 主義主張がハッキリしているため、内容を掴みやすいです
特に4点目。
通常は小説にはハッキリとした目的はない場合が多いですが、
本作は「武器商人が武器を売るのをやめるべきだ=それが世界平和につながる」という非常にハッキリとした主張があります。
目的のハッキリした文章は論理的で、非常に読みやすいのです。
韓国語にまだ自信がないけれど、小説を一冊読み切ってみたい…という方にもおすすめな一冊です。
ちなみに韓国の書店のオンライン販売のレビューを見ると、ほぼすべてのレビューが子どものため購入した母親のレビューです。
課題図書だったり塾の推薦図書だったり、論述の授業のために購入するような感じのようですね。有名な本のようです。
戦争ごっこという遊び
「戦争ごっこ」、「銃撃戦ごっこ」のような遊びに疑問を投げかける本書。
そういったゲームや娯楽が多くあるなかで、わりと攻めた内容です。
あるのが当たり前すぎて疑問を持たなかった部分へも、この本は踏み込みます。
「それではプールで遊ぶ水鉄砲は…?遊園地にある射撃で景品を狙うゲームは…?」などと
色々なことが気になってきて、もし自分が子どもだったらたくさん質問したくなる本だと思うんですよね。
(大人なのでひとり静かに考えるだけですが)
この本を題材に、賛成反対に分かれて討論をしたら、実に盛り上がりそうです。
舞台はアメリカへ
この本は韓国から始まるのですが、後半に入ると突然アメリカに舞台が移ってちょっと戸惑いました。
ボミという韓国人の女の子が、学校の友だちやPTAなど身近な範囲で武器販売に反対する前半と、
その写真を偶然インターネットで見たアメリカ人のジェニーという子どもが、活動をアメリカ全土へ広げていく後半に分かれます。
アメリカ人がこの本を読んで、どう考えるのかも気になりますね。
個人的には
この本の作家の考えと私のスタンスはかなり似ているため、読んでいて納得できる部分の多い本でした。
「戦争は悪」、「平和の尊さ」を耳にタコができるほど学校教育で刷り込まれた日本人だと、
わりと共感できる人が多い内容ではないかなと思います。
「自国のために武器を持って戦うのが正義」をメインに教えている国家だと、どういう反応になるのかな…と気になります。
余談
知り合いに、イスラエル国籍のパレスチナ人の女の子がいるのですが、
その子はアラブ民族(パレスチナ人)なのでイスラエルの兵役には行かないで済むようで、私は「良かったね」と言ったのですよね。
韓国でも男性は兵役がありますが、基本的にはみんな行きたくないじゃないですか。
私の価値観では、「兵役へ行かなくても済むこと」は、「良いこと」だったんです。
でも、パレスチナ人の女の子の返答は真逆でした。
「私は兵役に行きたい。パレスチナを守るために戦いたい」
予想外の言葉で、今でもすごく印象に残っています。
以上、「武器を売らないでください!」の感想でした~!色々と考えさせられる本で、おすすめです。