3冊目

도대체, 사랑 / 곽금주

いったい、愛って / クァク・クムジュ

著者はソウル大学の心理学科の教授で、有名な方のようです。

2012年出版の、愛についてのエッセイです。

10年以上前に出版されたエッセイなので、今読むと「ちょっと時代がかった考え方では……？」と思う部分も無いわけでは無いです。

ここ10年で急速に変化した価値観が沢山あるので。

特に女性観や結婚観などは、時代の変遷によって差が顕著に現れる部分のようです。

しかし、いつの時代にも変わらない悩みや考え方があるんですよね。愛についての、普遍的な部分。

そんな普遍的な部分について、前向きで肯定的でとても素敵だなと思った一節を紹介しますね。

愛は必ずまた訪れる。その根拠とは？

만약 당신이 너무 큰 상처 때문에 운명도 사랑도 모두 믿지 못할 만큼 시니컬해졌다 해도, 그래서 앞으로 다시 사랑할 수 없을까 봐 걱정되고 스스로를 믿지 못한다 해도, 나는 당신을 믿는다.

도대체, 사랑 / 곽금주

あなたが深く傷付いて、運命も愛も信じられないと冷めきった態度をとっても、この先もう二度と恋愛はできないかもしれないと、自分を信じられなくても、私はあなたを信じてる。

「いったい、愛って」クァク・クムジュ

ひとつの愛を失っても、必ずまた次の愛が訪れると著者は主張しています。

何故でしょうか？

당신이 마음을 다해 사랑할 줄 아는 사람이라는 것은 이미 증명되었으니까.

도대체, 사랑 / 곽금주

あなたは全身全霊で愛することのできる人間だから。それは既に証明されているのだから。

「いったい、愛って」クァク・クムジュ

なるほど……

「この世の半分は男（もしくは女）」「男（もしくは女）は星の数ほどいる」みたいな言葉よりも、遥かに素敵な主張じゃないですか？

この先を憂いている「あなた」をただ励ましているだけでなく、全力で愛することのできた「あなた」を肯定し、さりげなく褒めているんですよね。

高度なテクニック……！さすが心理学者！

必要なときにいつでも取り出せるように、心の引き出しに保存しました。いつも心に誉め言葉を！

まとめ

愛の最終目標は「幸せ」だ、という大前提のもと、前向きでさっぱりとして明るい主張の多い、読んでいて楽しい本でした。

幅広い愛について語られているので、すべての世代の人におすすめです。