지켜야 할 세계 / 문경민 を読んで【韓国書籍】
66冊目
지켜야 할 세계 / 문경민
守るべき世界 / ムン・ギョンミン
第13回ホンブル文学賞の受賞作だそうです。
ホンブル(魂火)文学賞とは…?と調べていたら、第14回の受賞作は昨年読んだ「시티 뷰(シティービュー)」でした!
なるほどなるほど。ホンブル文学賞、注目ですね。

教育に対する情熱が詰まった一冊
本作の主人公は高校の先生で、障がいのある家族がいます。
あとがきによると、著者自身も小学校の先生で、障がいのあるお子さんがいらっしゃるそうです。
この本は著者が初めて完成させた長編小説だそうで、なんと7年にわたる推敲を経て世に出ているそうな。
明確に書きたいことがあって書いた小説だ、というのが伝わるエピソードだなと思いました。
教育現場の今昔
ご自身の経験からきているのかはわかりませんが、韓国の昔の教育現場の雰囲気を知ることができます。
特に、法律で禁止される前の教育現場での賄賂。(生徒の両親から先生へ)
これは実際によく聞くので、とても一般的なことだったと思うんですが、
どれくらいの金額で、どういった名目で、どんなルートで…というのを垣間見ることができ、とても興味深かったです。
その他にも、労働運動の歴史や、ヤングケアラー問題の実情等、なんだかぎっしり詰まった本だな…という印象です。
本の虫として共感
読書が好きな方ならだれでも、一度はこういった気持ちで本を開いたことがあるのでは…?と思った一文を紹介します。
(話の本筋にはまったく関係ないのですが、あまりにも共感したので)
윤옥은 허리를 바로 세우고 심호흡을 한 뒤 책을 폈다. 지금의 심란한 마음이 새로 들어오는 문장에 밀려 사라지기를 빌면서.
지켜야 할 세계 / 문경민
主人公であるユノクは、姿勢を正して深呼吸をしたあとに本を開くのですが、そのときの気持ちが、すごくよく分かるのです…!
本を読んで頭に新しく入ってくる文章に、落ち着かない気持ちが押し流されて消えることを祈りながら、読み始めるんですよね。
あるあるあるある!こういうときある!と思わず頷いてしまいました。
本は、ときに心の防波堤になることがありますね。
感想
わりと頻繁に知らない単語が出てきて、難しい語彙を使う作家さんだな、という印象でした。
(青少年小説も書いていらっしゃるそうなんですが、どんな雰囲気なんだろう…気になります)
また、時間軸が行ったり来たりするので、まっすぐ進まないのが面白くもあり、もどかしくもあり。
テーマ的にも語彙的にも、外国人の読者からすると読みやすくはない本でしたが、
主人公の一生を一緒に生きる気持ちで、ほぼ一気に、最後まで読み終えました。
以上、「守るべき世界」の感想でした~!