진이, 지니 / 정유정 を読んで【韓国書籍】
40冊目
진이, 지니 / 정유정
ジニ、ジニ / チョン・ユジョン
「種の起源」ですっかりハマったチョン・ユジョン作家。読むのは2作目です。

2冊目にて確信を得ました。
チョン・ユジョン作家作品は面白い!
キム・ナンド先生に続いて、韓国で二人目のお気に入り作家となりました。
物語の背景
「ジニ、ジニ」は、ボノボ、霊長類センター、ワンバキャンプ、など、今までまったく関心の無かった分野が背景です。
ワンバキャンプに至っては、日本語でも初めて聞いた言葉で、創作なのか実在するのかすら分からず検索したほどです。
(実在しました。日本語ではワンバ村と呼ばれているようです)
コンゴ民主共和国にあるワンバ村は、絶滅危惧種であるボノボの研究と保護のための活動拠点があるそうで、
野生ボノボの調査をこの地で始めたのは、なんと京都大学の日本人教授だそうです。
果たして興味関心ゼロのこの背景で物語を楽しめるのだろうか……という心配は、数ページで消えます。
チョン・ユジョン作家はすごいです。
ボノボの生態、密輸入、チンパンジーとの違い、、、読みながら、ボノボに関する豆知識が着々と増えていきます。
良かったフレーズ
그녀는 내게 삶이 죽음의 반대말이 아님을 보여주었다.
삶은 유예된 죽음이라는 진실을 일깨웠다.
내게 허락된 잠깐의 시간이 지나면, 내가 존재하지 않는 영원의 시간이 온다는 걸 가르쳤다.
진이, 지니
心の琴線に触れたフレーズがありました。
彼女(ボノボのことを言っています)は主人公に、生が死の対義語ではないことを見せてくれた、というんですね。
生は猶予された死、という真実を気付かせてくれた、と。
許されたほんの少しの時間が過ぎ去ったら、自分が存在しない永遠の時間がくるということ、それを教えてくれたと。
そうです、この小説は、生と死にまつわるストーリーなんです。
読書中は、とても恐ろしく、しかし避けようがない事実をじっと見つめる時間となりました。
チョン・ユジョン作家はすごい、と、ところどころで何度か身震いをしました。
多読の観点から
多読上級者向けです!
私の場合は朗読サービスで音声を聞きながら紙の本で読み進めて、知らない単語にはこだわらずに読み進めるのを優先しました。
所要時間は毎日2時間ほど読んで、約一週間ほど。
面白さはお墨付きです。
以上、「ジニ、ジニ」の感想でした~!